「ふ~ん……内緒ね~」


2学期も変わらず弥生ちゃんの席へ来る、私と田中君。



「だって、あれだよ?」


私は永井君の方へ目線を移した。


弥生ちゃんも釣られて永井君を見る。



見れば皆に囲まれてる永井君。

何だか……「永井は俺らと遊ぶんだよ!」とか、「こっちにも付き合えよ~」とか、「いつも男子ばかり永井と一緒でずるい」とか……


永井君の取り合い!?




「あいつは某遊園地の人気キャラクターかよ!」


弥生ちゃんのツッコミに何だか納得してしまった。



「でも、夏休み後半遊ばなかっただけであれじゃあ、大変だね…
香の事知ったら皆どうなるか…」


呆れながら弥生ちゃんが言うが、私はサーッと血が引いていくのを感じた。