沈みかけた太陽が、一番綺麗に見える時間。


夕日に照らされた遊具が、光を集めて輝きを増し、やがてそれが徐々に消えてゆく。



そんな神秘的な自然現象が行われている中、エルは皆の注目を集めていた。




「……で。
一体なんなの?
俺達を呼び出して」

ユウがエルに問いかけた。

顔は笑っているのに、何故か声が異常に恐い。


「……」


(おい、いきなり本題入るか、そこ?!

まずは、綺麗な夕日だねとか、そういう些細な事から入ってくもんでしょ?

心の準備くらいさせてよ)

心の中で軽くツッコミながら、周りを見渡す。

少し広めの部屋の中に、エル、ショウ、ユウ、その他数名が丸机を囲んで座っている。



昨日思い出した、やろうと思っていたこと。

それを実行するために、皆をこの部屋に集めた。



その中の一人が、不安そうに呟く。


「ここにいるのって、一緒に旅に出るメンバーだよね。
…何をするの?」



他の集まった人も、その言葉を強く肯定するように、激しく頷いた。


ただでさえ交流がないのに、
いきなりの事で、皆何を言われるのか警戒しているようだった。