「お前ってさ、早く処女捨てたいとか思ったことない?」


 
「…は?」



 何を言い出すのかと思って振り向くと、あたしの部屋で真剣にゲームをしてる幼なじみ、桐の目は相変わらずテレビ画面に向けられていた。




「いや、別に思ったことないけど…。」



 …つか、いきなり何を言い出すんだコイツは。



 男同士で「早く童貞捨てたい人ー」とか言って盛り上がんのはいいけど、女子に聞くか?そんなこと…。



「いやいや、絶対うそだろ。俺らもう高2だぜー?」


「まだ高2じゃん。プラス、まだ16。大体、人に聞くけどアンタの方は…」



 言い終わる前に、一瞬体が浮いて、ベッドに放り投げられた。