部屋は水を打ったかのように静まった。

全員の目がリリアを見つめている。


「あ……ごめんなさい……」


はっと我に帰り、自分のしたことに気づいたリリアは顔を真っ赤にする。
しかし今度は小さくなることはしなかった。


「あの……確かにマリン様はとってもわがままで私たちの手に負えないことはたっっっくさんあります。
でも、それでもあの人なりに頑張っているんです」

「と、いうと?」


リリアは一つ、息を吸い込む。
そしてキッと顔をあげて話し出した。