たいそうな努力家であったリリアはすこしでもマリンの進度に追いつこうと勉強した。



結果、姫専属の家庭教師が出す問題はリリアのほうが先にわかってしまったり

テストなどもリリアの方がいい点を取ってしまったりすることがあり


教師がマリンの機嫌をとるためによりリリアの点を低くすることがたびたび。



実力が明らかに目に見えてしまう声楽や楽器ではリリアはすばらしい才能を持っていた。

教師は感嘆してリリアを褒める。



するとはじめこそはなんともなかったが、リリアも感づき表情が曇る。

薄々気づいたマリンも、回数が重なるたびに機嫌がどんどん悪くなっていった。