「お前は乱暴なんだよ!」


剛志は頭をさすりながら乃里子を睨みつけた。


「何度も注意している事をやるからでしょ?
屋上から降りてくるのやめなさい?」


「へーへー。」


剛志はソファーに座ると、乃里子のカツラを手に取った。


「そろそろ『放課後姫』の出勤時間か?」


「そうね、そろそろ行こうかしら。」


乃里子は立ち上がると、剛志に眼鏡を投げた。


「忘れ物よ。
誰か来たらよろしくね?」


「はいはい。」


「『はい』は一回!
じゃあ行ってきます。」


乃里子はモカ色の髪を揺らしながら部屋を出て行った。


剛志は眼鏡をかけると、ソファーに寝転んだ。



…−−−−−…