ガルウイングタイプのドアを開けドラゴンフィッシュ・クルーザーXV98に乗り込む一行

左前のドライバーシートにムショ帰りさん、右前のナビゲーションシートにこねこね、右中側面向きのインテリジェンスシートにミルク、最後尾のキャプテンシートに教授が座る。

残った僕は…

「空いてるトコに座んな」

ムショ帰りさんに促されて左中のシートにミルクと背中合わせに座る。

「全員シートベルト装着」

教授の声が響き渡る。

「計器類チェックOK」

「カウンターセットは、ちょっと早目がいいにゃ…1904(明治37)年7月15日でOKにゃ」

「進路確保オールグリーン…いつでも発進出来るよ」

次々と狭い車内に声が響き渡り…

「目標、1904年の旅順へ向け出発!」

いよいよ僕の歴史操作…犯罪者デビューの時が来た。