【美穂サイド】 『はぁあ……。』 思わず机の上にピタリとうなだれ、長いため息をついてしまいます。 今は放課後の図書室。冷たいプラスチックの机が、なんだか気持ちいいです。 『…どうしましょう。』 この前の数学の授業の埋め合わせをしなくては、と、やってきた図書室。 全然勉強は進まないし、わからない。 会長から教科書を借りなくなってから、もう一週間が経っていました。