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長い授業の後の休み時間より


三度の飯より


ふかふかのベッドより





バスケが、好きだ。





こんなことを言うと、笑われるだろうか。自分でもつくづくバカだと思うけれど。

自分からバスケをとったら、本当に何も残らない気がする。




そもそも俺がなぜバスケを始めたか。

それは全部、親父の影響だった。


親父は高校時代、選抜に選ばれるほどの実力だったらしい。
そんなバスケ好きの親父だから、庭付き一戸建ての俺の家の庭にはもちろん、年期モノのバスケットゴールがおいてある。

いい意味で巻き添えをくった俺は、期待通り親父に似て純粋なバスケバカに育った。




そして俺は、毎日といっていいほど親父に1on1を挑んでいた。



俺は、この時間が好きだったから。

親父とすると勉強になるし張り合いもでる。
そして何より、1on1をしている時の親父の目が、まるで幼い子どものように生き生きしているのが…好きだった。



親父は俺の親であり、友人であり、先輩であり、そして…ライバルであり。


大好きな、そんな人だった。