その日一羽のハトと出会った。足のないハト…。翼があるのに飛べないハト。私の言葉を聞くように私を見つめ返した。一般にど鳩と呼ばれるハト…。山鳩と違う存在。水を飲み元気に餌を食べていた。
あの日連れていかれたハト、どうなったかわからない。安楽死がふとよぎった。不安…。自分の無力さを知る。人は多ければ減らし、少ないなら保護する。人はどこに進む?
雑草はいつから雑草になった?庭に出て、草をむしりながら思う。人は何かを日々殺しながら生きている。食べるのも同じ。死から生を学ぶ。私は何かを殺して生きている。子どもの頃は自然と一緒に遊んだ。虫と共に駆けた。触れて、生と死を学んだ。
蝉はその生を7日で終える。何故か私はいとおしく思える。蜻蛉は3日。人は不思議な生き物。自ら死を選ぶ。
明日、死ぬとわかれば何かを成し遂げようとする。死に近いほど輝きが増す。まるで…星の最後の輝きのように。
一番輝き、抗う。皮肉にも死に近いほど生が一番輝くのかもしれない。
二十歳の全盛期を迎える君は何かを成し遂げる?
夢を追いかけ、死が早まろうとも…星のように輝けるならそれは生を真の先と成す。
時の中で死から生を学ぶ。そう愛ぶ。
全ては球体の中におさまる。
この気付きも何かのきっかけになることを願い、祈る…。
生を学ぶ。愛ぶ。