「どーしよ…。」


俺、斎藤尚人は只今悩みまくり中。


「ばぁか。
お前のせいだろ?

お前が毎日毎日ノート借りてっから勘違いされんだよ。」


「んなもん分かってっけどさぁ…。
だって…。

だって少しでも笹崎と話したくて。
でも笹崎は内気だからいきなり話し掛けたらビビるかなぁって思ったから…。」


「お前はどこの純情ボーイだよ。

ったくー、今までのお前はどこいったんだよ─?」


さっきから俺の傷ををグリグリえぐってくるこの男は、俺のダチの南拓磨。
俺とは反対でいっつもクールなやつ。

「まぁまぁ、拓磨。
よかったじゃねぇか。
尚人の長年の片思いが実ったんだからさ─。」

「そうそう。」


ありがとう、マイフレンド達…!


「その片思いの相手に勘違いでいらねぇダイエットさせてんのに?」


グサっ!

斎藤尚人死す…。