―――。


「深晴、本屋寄って良いか?」

「うん。僕も行きたかった」


ニコッと笑う深晴。


いつもの深晴だ。


「………」

「…僕の顔、何か付いてる?」

「え、あ、いや、その…髪にゴミが」

「シンちゃん取って」


俺の身長に合わせて、かがむように顔を近付ける深晴。

俺は何も付いていない髪を撫でる。

さっきの深晴を思い出して、つい顔を見つめてしまった。