青天の霹靂という言葉がありますが、今日はお似合いの日ですね。

何故ならば、今日はお肉なんですよ。

「パパー!これ、見て!これ!」

高校の制服姿の摩耶さんが手に持っているのはメザシではなく、お肉のパックです。

実のところ、食生活に関しては節約しているんですが、高校に行くお金はあるんですよね。

摩耶さんも誰かのお嫁さんになれるくらいに成長しましたよ。

年齢は人が定めた法律に引っかかりますがね。

「何か知らんけど、近所のおばちゃんがくれたんや」

「彼女の肉つきの良さと心の深さは比例しているという事ですね」

摩耶さんの幸福度は高まるばかりですね。

「これで今日のお腹は満たされるで」

「おや、張り切っているところを男性が見れば、恋焦がれてしまいますね」

「それ、ほんま!?」

太陽の光のように目を輝かせていますが、原理を知りたいところですよ。

「ええ、理想という言葉があるのならば、今の摩耶さんにお似合いじゃないですかね」

「後一年したら、パパと内は」

肉を見つめながら囁いてますが、お肉が美味しくなる呪文でも唱えているのでしょうか。

「じゃあ、待っててや。ウチがおいしい肉料理をパパに食べさせてあげるから」

エプロンをつけて調理を開始しましたね。

「恩師摩耶さんは立派に成長されましたね」

先ほどまでいなかった葵さんがお箸をもって、机の前に座っています。

「ええ、目を輝かせる事が出来ますしね」

「外道!私は摩耶さんの目からビームを見た事がないんですよ!?何故、外道が得をする世の中になってしまっているのでしょうか!?」