「着いたか」

船に乗り、辿り着いたのは廃墟の中。

街の人間共の臭いはする。

姿は見せていないが、闇に身を潜ませている。

「さて、なぞなぞだ。男と女が二人になった時にする事って何だ?」

「殴り合いだ」

「答えるつもりがないな!答えはドッキングに決まってるじゃないか!」

「真理!」

なぞなぞを出すつもりのない燕を四の字固めによって、粉砕する。

すると、ぞろぞろと人間共が姿を現した。

「女を寄越せ」

「欲しいのならくれてやる」

燕の尻を蹴って、人間共の方へと差し出す。

「あっち向いてホイ」

男が燕を掴もうとした瞬間、能力を作動させる。

指を上にさせ腕を指定し、男の腕は弾かれたように万歳の形をとる。

その瞬間、俺は走り出し、燕の背後にいた男の顔面にとび蹴りを決める。

引き続き、隣の男の顔も上空で蹴り飛ばす。

地上に降り立つと、男の持っていた鉄パイプを拾い上げ顔面を打つ。

背後で両脇を掴まれる。

「あっち向いてホイ」

指を下にし、肘を指定し縛りを解く。

一本背負いによって、前から来ていた男と共にふっ飛ばす。

倒れている男の腹を腕で抉る。

「俺の邪魔をするな」