「はいよ!!大丈夫かぃ?」

「ほら…水を」


少年に体を起こされて朦朧とする意識の中で喉に通された水を飲んだ


―――冷たい…
私は生きてるの?


誰かの声がする…
優しい声


長いまつげを揺らし
薄く瞼を明けた


「目を開けた!!」


「よかった。生きていたんだね」


「大丈夫かぃ?」


唯の視界には
安心した目をしている親子が映った


「あ…のう…」


「あ!無理にしゃべらないで!」


声の方を向くと
にっこりと笑う少年がいた