ケータイ小説 野いちご

shine!

ご指名

「―――そろそろ、帰らないとな」


要が立ち上がると、ゆずが目を瞬かせた。


「でも、もう電車ないですよ。―――うち、泊っていってもいいですけど」


首を傾げながら、事もなげに言うゆずに、要の方が驚いた。


「泊ってって―――ゆずちゃん、意味わかってて言ってる?」


「意味、ですか?」


きょとんと要を見つめるゆず。


こんな夜更けに、1人暮らしの家に男を泊めるのがどういうことか、わからない年ではないはずだけれど。


それとも・・・・・


「―――俺のこと、男として見てないってこと?」

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