「……ふぅ」








先輩と別れたあと、優を迎えに行って帰る途中だった。







一日にあの先輩に二回も会っちゃった。







ファーストキスは奪われたけど






両方とも…助けてもらったんだよね。









お礼のお菓子、口に合わなかったらどうしよう。






……もっと形綺麗なの渡したかった、な。









さっきからずっとため息の繰り返しだった。








「おねぇちゃん危な…」








………………………ごつん、








「いった…」








下を向きながら歩いていたため、丁度、家の前の電信柱に頭を思いきりぶつけてしまった。








「大丈夫?」







幼い優が心配してくれる。








「大丈夫、ありがとう」








優の頭を撫でてから家に入った。