「亜季先輩。今朝なんで来なかったんですか??」


・・・校門で会ってしまった。若原陸に。
わざと今日は違う時間帯に登校したのに。
ぎりぎり間に合う時間帯にきたのに。


「あんたは朝連は??」
「今日はないんス」

・・・・・・・沈黙。
そりゃ昨日あんな別れ方したからな。

沈黙をやぶったのは若原陸だった。
「・・・俺はじめて亜季先輩と会ったとき、マジでぼこぼこにしてぇって思ってたッス」
ひょえ~!
やっぱあたしの事嫌いなんだ!なんかイヤガラセ的な事するのかな!?

「でも・・・」
ずい、と若原陸は距離をつめてきた。
後ろは校門の塀。前は若原陸。

に・・・逃げられません・・・。

「先輩って案外いい人ッスね。それに・・・」
ちょっと、若原陸くん!!?
パーソナルスペースというものを御存知ですか!?
近いよぉ・・・。

「よく見るとかわいいッス・・・」
「んん・・・///」
若原陸の息が耳にかかる・・・!
「よ・・・よく見ると、は余計だ・・・」
「そりゃすいません」
す・・・と離れてく。

「はっ、早くしないと遅刻するよっっ!!」
「もしかして照れてます??」
人懐っこそうな笑顔をむけるな!


顔がどんどん熱くなるでしょ・・・!?


「んな訳なーーーい!!」



~~~~~~~



「あれは完全なあたしへのイヤガラセだ!そうでしょ!?巻町!」
「は?俺?」

昼休みの教室。
隣で建吾と弁当を食べる巻町にふってみた。

ちなみにあたしは友達の誠(本名、真田誠 さなだ まこと)とお昼をともにしています。

「真田、一体どうしたんだ。桜井は」
「あたしにふらないでよ」
建吾はあくまでもひもひとゴーイングマイウェイだけど気にしない!