あの日……。 龍は、あたしをバイクの後ろに乗せて、神社にお守りを買いに行ってくれた。 病院を後にしたその足で。 もちろん……。 生まれてくる赤ちゃんのための、ふたりの赤ちゃんのための、お守りを買いに。 そんなの、まだまだ先のことだよって。 全然先のことなのに、おかしいよって。 そう言ったのに。