昼休みが終わった。

「桃井先輩って、姫島係長とつきあってるんですか?」

オフィスに戻るなり、後輩の女の子にそんなことを聞かれた。

「はあっ…!?」

何でそうなっちゃってるの!?

と言うか、誰がそんなことを言ったの!?

「違うに決まってるでしょ!」

誤解も間違いもいいところだ。

すぐに否定した私に、
「よかった〜」

彼女は、ホッと安堵の表情を見せた。

何がよかったのかしら?

そう思っていたら、
「私、姫島係長を狙っているんです」
と、言った。