記憶が飛ぶ事が増えたある日、勉強机の上に手紙が置いてあった。

「れいちゃんへ
あたしのこと知ってる?宿題も明日の準備も掃除も全部あたしがやってたんだよ気付いてくれなかったから手紙書いたんだあたしまだ名前もないけどされいちゃんの支えになりたいんだよ」

改行のない、私宛ての手紙だった。書きなぐったような字で書いてあって馬鹿なヤンキーみたいだな…と心で思いながら、呟いた。

『この手紙、どうしよう…』