「…“土偶”じゃん…」





土偶とは失礼だな。

…否定はできないけど。





翌日。

出勤するなり須賀チャンに顔を凝視された。





「…接客業にあるまじき顔だ…」





…重ね重ね失礼な男だな…。





“遅番でよかった”

そう思ってたのに。



明け方までなにもできなかったせいか。

二次災害が私を襲った。





泣きすぎて顔は浮腫んで、まぶたは腫れて。

メイクでごまかせる範疇じゃない。

泣きすぎて頭も体もダルい。

なにより。

心が体についてくるのがやっとで。

思うように体が動かなかった。





「その顔でホール出たら客が逃げるぞ」

『…………………』





須賀チャンの悪態ついた言葉に。

気のきいた言い訳どころか。

反論する気力もなく。

自分が思ってる以上に。

ダメージが大きいんだと思い知らされた。