愛とはあれから言葉を交わす事もなく、校舎も別だから会う事もなく、言い合いした時の感情が薄れてきた頃。



受験生モードの周りに感化されるように、私も夏期講習で必死にホワイトボードに書かれた英語の文法を書き写していた。



やっぱり・・・勉強って嫌いだ。



覚えきれない英単語や文法の意味を書き写しながら溜め息を付いていると


『コツン』と頭に何かがあたった。


机の上にコロコロと転がってきたのは、消しゴムをもぎ取ったもので。


講師に気付かれないように斜め後ろに居る潤を睨んだ。



潤は私の通う予備校の夏期講習に参加していて。


隣には・・・なぜかノノちゃんがいた。


友達って言ってたのがノノちゃんだと分かった時に思った事。



ちゃんとノノちゃんって言えよ!



ニヤリと笑った潤を無視して前を向き、新しく書かれた和訳をノートに書き写しながら・・・さっきとは違う溜め息を付いた。



潤とノノちゃんが夏期講習に参加して・・・私の周辺の雰囲気がガラリと変ったんだ。



もともと教室でも夫婦漫才と言われるぐらい気さくに話せる潤と休み時間に話すと言う事は・・・