俺はイライラしていた。

 神と美紗緒の外出…。


 いつも…俺は美紗緒をお前呼ばわりするが…心の中では名前を呼んでいた。

 「どうしました?憂かない顔をして…蓮さま…考え事ですか?」

 こいつは俺の執事 咲弥。


 「何で??咲弥お前が…あいつと行かなかった?どうして、神に行かせた?」

 「……私も色々とすることがあったもので…」


 「……神は…俺と一緒でオンナには節操がない!!変なことされたらどうするんだ?」


 「…まさか~蓮さまではあるまいし…」


 
 咲弥…!!?

 俺の方が…神よりも節操がないと言いたいのか??

 冗談じゃない!!


 「お二人が…そんなに気になりますか?」

 「……」

 咲弥の鋭い視線が俺の頬に突き刺さる。


 「なぜですか?」