眠れない…。

 俺はステファンを強く抱き締めて目を瞑る。

 
 でも…眠れない。


 美紗緒のことばかりが気になる…。


 あいつの涙が…俺の心に深く深く…影を落してゆく。



 俺はパンダを心の中で数える。



 パンダが1匹、パンダが2匹、パンダ3匹……。


 「!!!?」


 パンダがいつの間にか…パンダの着ぐるみを着た美紗緒に変化していた。



 美紗緒が1人、美紗緒が……。


 あいつは一人しか居ない!!!いっそ眠れなくなり…俺はイラつく…。