相手の気持ちを汲み取る事は、何よりも難しいのだと実感した真咲との出会い。



そんな彼女を大切にするほど、ふつふつ湧き上がる感情もあると知ったこの頃だ…。



「真咲ちゃん、かわいいね」


「ホント?ありがと亜実ぃ!

でも真咲ちゃんより、亜実の方がずーっと可愛いの」


目に入れても痛くないほど可愛い妹の言葉に、ソレはもう極上の笑顔を浮かべた。



その眼差しは俺に向けるモノとはまた違って、何よりも大切だと伝わってくる。



「えへへー」


「ふふっ」


そんな2人は顔を見合わせてから、ギューッと熱いハグを交わすくらい仲良し姉妹で。



リビングを鮮やかに彩る声を聞く事が、何よりの癒やしになっていると思うほどだ。



以前の俺のウエイトは仕事に大きく傾いていたし、ソレが何年も当たり前で。



身体を休める為だけの味気ない空間だった日々が、ヤケに懐かしく感じるな…?