そしてもうついてこないだろうと思うところまで来ると、私は座り込んだ。

「はぁはぁはぁはぁ」

私の限界を超える程に走ったから、私はもう息を整えようにも整えることが出来なかった。

「大丈夫?凛ちゃん」
「!?」

そこには俊太さんが居た。
ついてこないと思っていたのに。

「なん…で…」
「だって凛ちゃん逃げるし」
「だって…」
「だって?」
「なんでも…ないです…」
「俺、凛ちゃんに言いたいことあったのに、急に凛ちゃん来なくなるし」
「…」
「凛ちゃん、俺の言うこと、聞いてくれる?」

私はコクリと頷くと、俊太さんはニコッと笑った。