「大丈夫でしょうか?紘夜様…」

「なにが?」

「…バスルームから、もの凄い物音がしていますが……」

「ーあぁ、行き場のない怒りをブツけてるんだろう」


クククッ、と楽しそうに、紘夜様は笑った。

紘夜様はなんだか楽しそうだけれど、大丈夫だろうか?
お客様がバスルームに入られてから、
なんか、水音とか物音が凄いようなー……


「静音、彼女の制服をクリーニングに出しておいてくれ」

「あ、はい」


私が答え、紘夜様を見ると、
あの〝お客様〟の鞄を開け、何かを探しているようだった。


「紘夜様、勝手にそのようなことは…」

「ん?大丈夫、バレない様にやるさ」


いえいえ、そうではなくー…