ケータイ小説 野いちご

逢いたい…。【実話】

‡二十九章‡
願い

無言電話が無くなる事は

ない。


ただ…あたしが出ても切

れる事が多くなった。



【…ちゃんと…話す事が

出来れば……ズキッ】



ピンポーン~~


最近休みの度に咲が来る

ようになった。



「ねーねー今さ下に刑事み

たいなのが立ってたよ!」


《え?刑事?!!》


玄関を出て下を覗いた。



そこにはベージュの

トレンチコートを着た

年配の男がいた。



【ビクッ…ビクビク…】



「あー見張りお願いしたん

だよ!不審者がうろつく

ってな!!」


パパが満足そうに話す。



「彼恐いね…

まだイタ電あんの?」



咲が興味津々に聞く。



《あるよ…すぐ切るのが

ほとんど……後は時々

無言のまま繋がってるっ

てのかな…》


「えー切らないの気持ち悪

くない?全部こっちの声

聞こえちゃうじゃん!」



【確かに…TUNがして

る事は常識からはずれて

いる…ズキン】



「TABAちゃん~最悪な

彼だったね?!罰が当た

ったんだよ!浮気なんて

してるからだよ!」




咲は

あたしを心配して来る訳

じゃない…




傷ついている姿を見に来

ているのだろう――――





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