《……わかった》



TUNを静めるにはこの

答えしかなかった。



守れないだろう約束をし

て電話を切った。



【ぁぁ…明日からどうす

ればいいの…毎日なんて

しなかったら…また怒ら

れるょ…ビクビク】



TUNの機嫌を損ねるの

が恐かった。



カチャン…



【ビクッ!!】



ガチャガチャ!!


「ただいま!」



【ビクビク…ぁぁ…また…

冷や汗が……ドクン…】



《…ぁ……オカ……ナサイ…》


「お前なに言ってるか分か

らねーよ!はっきりしゃ

べれよ!!」



【ビクン!!…ウウッ

だって……急に…声が…

出なくなっちゃうんだも

ん…ズキズキ】



《…ゴ……メ……サイ…》


「そんなに俺と話したく

ねーか?!俺が嫌いか?

どーなんだよ?!!」


ガシッ!!


パパの浅黒い手が

あたしの口唇を無理矢理

開かせる。



【ビクン!!…イヤ…イヤ…

ヤメ…テ……グスグス……】



「この口で答えてみろよ!

おい?!」




ふたつの恐怖があたしを

押し潰していく――――