ケータイ小説 野いちご

僕は君の罪になりたい

自己ブレーキ

「明日から夏休みですが、夜遊びは控え、高校生らしからぬ行動は謹むよう心がけて下さい」




7月下旬。


一学期最後のHRをしながら

成績表と数枚のプリントを生徒達に配り、注意事項を話していた。





「部活や文化祭の準備で学校に来る生徒は、私服で登校しちゃ駄目だからね」


「はーい」


「それじゃあ、また2学期に元気な顔を見せて下さい。はい、さようなら」


「先生、さよーならー」




ガヤガヤと教室から出て行く生徒達を見ながら、出席簿を持って廊下に出ると


成宮くんが女の子達と笑いながら話していた。





「理人、今年もみんなで海行くでしょ?」


「うーん…今年は忙しいから分かんねぇ」


「じゃあクラブは?」





海だのクラブだの

若いっていいわねぇ。




私はこの夏、何しようかな?



当直や補習でほとんど毎日仕事で本当に夏休みって日にちは少ないけど


やっぱりまだまだ楽しみたいし。





「みーちゃん」




若い内しか着れないビキニでも買って海に行こうかしら。


でも若い以前に、こんな貧相な体を晒すのは恥かな。




ていうか、私泳げないし。





「みーちゃんってば」


「わっ!」




突然肩を掴まれて、ぐりんと体を反転させられた。



目の前には成宮くん。





「何か考え事?」


「…ただボーッとしてただけよ」




ビックリしたなぁ、もう。

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