「へえ、ベリルってそんなに凄いの?」

 ミーナはキッチンで明日の料理の下準備をしながらダグラスの話を聞いていた。

「うん、仲間たちからは素晴らしき傭兵って呼ばれてるんだ」

 照れながらも誇らしげに語る少年の手にはパプリカが握られている。

 お菓子作りを終え、ミートローフのおさらいの手伝いをしている。

 つまりは明日の昼食にはミートローフが並ぶ。

 気をつける所をベリルに聞き、明日お披露目である。

 明日のミートローフは夏向けの爽やかなものにしようと少女はパプリカを持ち出し、それをダグラスに切ってもらっている。