ケータイ小説 野いちご

雨の中で君を待つ。〜詩集〜

1番好きで1番嫌い






僕の1番好きな人は
1番嫌いな人でもある。

つまり、大好きだけど、大嫌いなのだ。


その人を見ていると、とてつもなく暗い何かが心を支配して、何もかも滅茶苦茶にしてやりたくなる。


僕はこんなにも君が大好きで、一人で苦しんでいるのに、君の心には僕の気持ちは届かない。


いや、“届かない”じゃない。
“届けたくない”のだ。

僕自身が、君に想いを知られる事を拒絶する。


君の笑顔が見たいから。
君の涙を見たくないから。
君に幸せでいて欲しいから。
君の事を守りたいから。


僕は君に想いを“届けない”。


ひっそりと独りで君を見つめて
苦しんで、涙して、嘆いて。

僕をこんな風にするのは君だけ。

だから、僕は君が大嫌いだ。

でも、世界で1番大好きなのだ。



< 5/ 12 >