周りがなんか明るい。


あれ?


目が開かない。


まぶたが重い。




時間をかけ、なんとかゆっくり目を開けた。


カーテンからあかりが部屋にさしこむ。


私は、自分の部屋のベットに寝ていた。


頭がガンガンする。


泣きすぎると頭痛いんだなー、二日酔いってこんな感じなのかなー、なんて、つまんない事を、ぼーと思った。





コン、コン


「奈津美起きてるか?」


ノックの音とともにドアを開けて、兄の竜樹(タツキ)が入ってきた。


「うわ、ひどい顔。」


うん、自分でも想像出来るよ。


自分の顔がすごい事になってるって。


「制服ぐちゃぐちゃだ。
とりあえず、シャワー浴びる?」


言われて見れば、制服だ。

泣きながら帰ってきて、そのまま寝たんだった。


「奈津美、いくら卒業式だって泣きすぎ。」


あぁそうか、昨日は卒業式だったから泣いてても変じゃなかったんだ。


「と、父さんと母さんには言っといた。」


「えっ?」