「えっ……」


あたしは、翔と一緒に帰ろうと思って翔の教室にいった。


そして、翔にあたしの気持ちを伝えようとした。



なのに


この光景は、なに――?



持っていたバックが肩からずり下がり地面に落ちた。


あっ



と、思ったときにはもう遅い。


ばんっ


という音とともに、翔がこっちを向いてしまった。



「葵…?」



その瞬間、美里ちゃんがあたしのことを見て、勝ったような顔をして笑った。



それを見て、そこから逃げ出してしまった。