「…心愛?」

いつの間にか、呼び捨てが慣れていた。

「…だめだよ、零さん。
呼び捨てじゃ、殺しにくくなるんでしょ…?」


逃げても、行くとこがない。
信頼できる人が、いない…。

今信頼出来るのは、零さん。


「……まぁな」

とだけ言って、零さんは私を引き連れて駅に来た。