ケーキを食べ終えて、太るなぁなんて思ってたら、さっきジャンケンに負けて買い出しに出た一さんが帰ってきた。



『ただいまぁ』


一さんはそういってガサゴソと袋からお菓子やら何やらを机に広げる。




『後はねぇ…やっぱこれっしょ!』


最後に一さんが張り切って出したのは…。


『流石分かってるなっ、一』

真人さんの目を輝かせたのは、お酒。



しかも結構な量。




そうか、皆成人なんだった。
お酒が出てくるのは当たり前っちゃあ当たり前か。




でも皆がお酒飲むとこ初めてみるなぁ。






…と私が考えているうちに、缶のフタをあける音が聞こえてきた。



『那子ちゃんはこれね』


一さんが渡してくれたのは缶ジュース。


「ありがとうございます」


受け取って思った。

やっぱり私は精神面だけじゃなくて年齢も子供。

皆と対等になりたい。
早く年とれる薬とかないかな。なんて真剣に思ってしまった。




でもウジウジなんてしない。
さっきで分かったから。
皆の優しさが、そんなことには目もくれず、私をちゃんと見てくれてる事が。




『んじゃあ、かんぱーいっ!』



乾杯の掛け声は、やっぱり今日の主役の竜さん。