祐介「奈美、公園行かへん?」





何故か外に出たくなった。

奈美と2人で、外の風にあたりたい。
休日の夕方近く、奈美と2人で公園までの道を歩む。

背中から夕日が照らし、1人分の影だけが自分の前に映し出される。


奈美はあえて影から目を逸らし、楽しそうに前を見て歩いていた。





奈美「2人で公園来るなんかほんま久しぶりやんな」

祐介「そうやな、意外と来んもんやからなぁ、公園って」

奈美「新鮮、新鮮(笑)」





公園のベンチに座り、奈美と他愛もない話をする。

奈美は僕の肩に頭を乗せ、ゆっくり寄り添ってきた。


そんな奈美が愛しくて、僕はこのまま時が止まれば良いのにと、小さく心の中で思ったっけ。





奈美「なぁ祐介、祐介は幸せ?」

祐介「幸せ?当たり前やんか(笑)」

奈美「あたしもな、祐介とおれて幸せ(笑)」





幸せを噛み締めるように微笑む奈美の唇に、ちゅっと軽く触れるだけのキスをした。


恥ずかしそうにはにかむ奈美の笑顔を、こんなに近くで見れる幸せは他にはないよ。

ずっとずっと、このままで




時間が止まれば良かった…
きっとこれ以上もう、あたしの身体はもたない。