空港に着いた私たちを待っててくれたのはレジーだった。


「悪いけど、これからすぐ行くところがあるから」


そう言うと、レジーは後ろに控えていた3人の男たちを招き寄せた。


『優奈たちの荷物をホテルに運んでおいて』


『わかりました』


スーツ姿の男たちが行ってしまうと、レジーはわたしが持っていたボストンバッグを手にさっさと歩きだした。


「あ、あの、行くところって」


「車の中で説明する。時間がないんだ、急いで」


速足で歩くレジーの後をついて行くのは大変で。


何せ足が長いから、その一歩の大きいこと。


ほとんど走るような状態で、わたしは瑠加の手を引きついていくのがやっとだった・・・・・。


「これから、ある撮影所にあんたを連れていく」


「撮影所・・・?」


「ドラマの撮影現場だ。そこでルークとも落ち合うことになってる。とりあえずは見学だ」


見学?


だけど見学のためにここまで急がせるのはどうしてだろう?


聞いてみたい気もしたけれど。


レジーはかかってきた携帯電話に出るとずっと何かしゃべっていて。


結局何も聞くことができず、車は目的地についていたのだった・・・・・。