流石に大晦日だけあって、人の量が半端ない。

そんな中、私達白虎軍団は特攻服を靡かせて。



本当は私服で来たかったんやけどね。







「ゆいさんっ、金魚すくいしません?」


「しません」


「ほな焼きそば食べましょか!!!」


「怖がってはるからやめなさい」







出店のお兄さん達は私達を見て、明らかに怖がっている。

とりあえず龍の二の腕を掴み、皆から離れないように歩き出した。





後数十分で一年が終わる。

長かった一年が。







「御縁があるように五円やで?」


「わかってる」








赤の特攻服の雄大くんに、白の特攻服の英寿くん。

二人に挟まれて、大きな賽銭箱に五円を放り込んだ。




パンパンと手を叩き、目を瞑る。









私の願い事、それは。









「皆と一緒にいられますように」


「おい、口に出してんぞ」


「………………」








すみませんね。










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