(なんでなんでなんで私が!)

(……って担任だからですよね)


ある日の放課後マツリは高層マンションの真下に居た。

「っ入れなさいよ」

「は、やだね」
「入れなさい!!」


そう、度重なる素行の悪さに森崎リキの両親に会いにきていたのだ。

しかし、インターフォンから揉めている始末。


「入れなさい!」

思いっ切り怒鳴る。マツリの武器はせいぜい大声だ。


目に余る授業妨害にマツリを始めクラスメイトも困り果てていた。



「へーへーどうぞご勝手に」

軽い誘導に足音を立派に立て、敵陣に向かった。