制服に着替えて加奈ちゃんと体育館を出ると、陽はすっかり落ちて辺りは暗くなっていた。

ふと見ると、街灯の下に背の高い男子生徒が佇んでいた。
よく見ると…

ゲッ、水嶋先輩だ。

「水嶋先輩、どうしたんですか?」

私は水嶋先輩を無視して通り過ぎようと思ったのに、加奈ちゃんが先輩に声を掛けてしまった。


「別に…」

とか言いながら、水嶋先輩は歩き出し、加奈ちゃんも先輩と並んで歩き出したので、私は仕方なく二人の後ろに着いて行った。