夕方から涼の病院へ行き、その帰りに拓哉さんや佐藤君と待ち合わせた駅へ向かった。


涼の検査結果はどこにも異常はなく、明日退院する事になった。

警察からは、何も連絡がない。


駅に着くと、待ち合わせ時間前なのに、既に拓哉さんが来ていた。


「本当に来たんですね?」


「ああ。彼氏はまだ来てないのか?」


「まだみたいです。お仕事は大丈夫なんですか?」


「彼氏を……名前は何ていうの?」


「佐藤篤君です」


「その佐藤君とやらの顔を拝んだら、会社に戻るつもりだ」


待ち合わせの8時ちょうどになり、佐藤君がやって来た。


4〜5年ぶりに見る佐藤君は、少し大人っぽくなってはいたけど、高校の頃のイメージと変わっていなかった。