「ただいま、帰りましたよ〜」

「ああ、おかえり」

マンションに帰ると、俊はお風呂上がりらしく、タオルで頭をゴシゴシ拭いてるところだった。

『俊って、やっぱりカッコイイなあ…』

なんて見とれてたら、スリッパでスリッパを踏んだのかな?
何だかよく分からないけど、私は前のめりに転んでしまった。

「痛い〜」

「おい、何やってんだよ? 大丈夫か?」

俊が抱き起こしてくれた。

「うん、ありがとね」

「うわっ、酒くせえ。姉貴、ベロベロじゃねえか?」

ベロベロ? そうか、私は俊から見れば泥酔してるんだよね。意識はしっかりしてるけど、俊にそれは分からないはず…。

私はそれを利用する事にした。

「俊、大好きよ〜」

私は俊の首に腕を回し、体を密着して抱き着いた。