《みやびサイド》 
チュチュン

 鳥の鳴き声が聞こえる。夢?かな。

「・・び、みやび!」

 美里?

「起きてみやび!遅刻する」

「遅刻?」

 今、何時だろう?

「8時だよ!」

「8時?って遅刻するじゃん!」

 急いで準備しなきゃ!

「だからさっきから言ってるでしょ!遅刻
するって!あたし先に行ってるからね」

「光ちゃんは?」

「もう行ったよ!」

 行っちゃったの?

「なんで?」

「先生に呼ばれたんだって」

 ちょっと先生!光ちゃんを取らないで
よ!

「光ちゃんだったら待っててくれたのに
~」

「そう言っても待たないよ。それじゃー
遅刻しないようにねバイバイ」

 そんな~。

「急がなきゃ!」

キーンコーンカーンコーン

ガラ!

「セーフ」

「アウトだ姫野!」

 後ろから誰かの声がしたので後ろを振り
返ってみると。

「せ、せんせい」

 あたしがそう言うと先生はこわい笑顔で
言った。

「お前本当に朝弱いんだな」

「は、はい」

 こ、こわい。

「だったら早く席に座って一生寝てろ!!」

「ご、ごめんなさ~い」

 先生、ほんと怖い。

「大丈夫ですか?」

「うん、大丈夫だよ光ちゃん」

 光ちゃん優しい。