《みやびサイド》
 今日からあたしは、桜宮女子高校の1年
生!朝からウキウキ気分なあたし。

「おーい、みやび起きてるかー?」

 隣の家の窓から聞こえてくる声。

「起きてるよ」

 それに応えるあたし。

「それなら良かった」

「なんで?」

「だってお前いつも寝坊して学校に遅刻し
てただろ?」

 彼はまるであたしをバカにするように言
った。

「でも今日は寝坊してないしー」

「そんなこと言ってる暇あったら早く準備
すれば?」

 ムッムカツク~。

「別にまだ時間は余裕だしね~」

 ふん、これでどうだ。

「お前の時計とまってっけど」

 んなはずないじゃんと思いながらも時計
を確認する。

「・・・やばっ!とまってんじゃん!」

「言ったじゃん止まってるって」

「いっ今何時?」

 あたしは焦りはじめる。

「8時だけど」

 入学式は9時から。だけど8時30分に
はクラスを確認をして教室にいなければな
らない。

「やばい!急がなきゃ、じゃーねーえいち
ゃん!」

「ああ、気をつけろよ」

「うん!」

 えいちゃんは意地悪だけど本当は優しい
あたしの幼馴染。

 あたしの名前は姫野みやびそして隣の家
の幼馴染はえいちゃんこと高坂栄介。えい
ちゃんはすごくモテル。