―愁side―


・・・・・・聞こえねぇ


俺は物陰に隠れて様子を伺う


ミヤと手を繋ぎながら幸せそうに歩く少年・・・


一体誰なんだ?あいつは・・・・・・


今までミヤと一緒に居て、会った事も…見た事もない


それに…かなりのルックスの持ち主だ


遠くからでも分かる……他の人とはオーラが違う


ミヤの家の前に着き、男はミヤに何か告げてからその場に残った


そして……


『見てるんでしょ?出ておいでよ』


男は俺に聞こえるように、少々声を大きくして言った


言われた瞬間、俺は肩をビクッと震わせる


どうやら…バレているみたいだ


俺はこれ以上隠れてても仕方ないと思い、男を睨みながらスッと男の前へ出た