あたしは
藤田 鳴。



ま、そんな事より……



ヤバい。
今のあたし、絶対
顔、真っ赤だよ。
だって………




『卒業式なんだから陵に告白しなよ★』




いきなり戻ってきて
蜜があたしに
ささやいた言葉。



蜜は……
あたしが陵の事
好きだって知ってたんだ…。



「無理…だよ…ね」



あたしは入学当初から
陵が好きだった。



あたしは昔から
冷めていて、友達が
寄ってこなかった。



だけどこんなあたしに
中学の入学早々
近付いてきてくれたのは
陵だった。



それから陵とよく
一緒にいて、
あたしの心が
良心に芽生えて来はじめた時、
冷やかしにきたのが
蜜。



チャラくてギャルで
香水臭くて、
嫌いだったけど
いつしかあたしは
皆の輪の中に
溶け込めていた。



だから、
今のあたしがいるのは
陵と蜜のおかげ。



なーんて、クサいよね。









「藤田!!」