【龍馬サイド】 「なぁ、俊平。俺さっき川上に会ったんだけど」 俺は俊平の部屋に入るなり、ドカッとベッドに腰を下ろした。 「……川上?あいつがいるわけないだろ?」 「もう出てきたんだろ。めんどくせーな」 「マジかよ……」 俊平は「チッ」と舌打ちすると、テーブルの上の煙草に手を伸ばした。 「で、どこで川上に会ったわけ?」 「駅前」 「金魚のフン付きか?」 「あぁ」 俺が頷くと俊平はふんっと呆れたように鼻で笑った。