「見てなさいよ。いつかあんたに凄く頼りになる木更津様って言わせてやるんだから!」


なんて言った事を、私は激しく後悔していた......


「木更津。まだ頼んだ仕事は終わらないのか?」

この男。

性格激悪生徒会長、鈴木大樹......

初めは、チクチクと嫌味を言いながらも、「さん」付けで、一応は敬語だったのに、最近は「木更津」だし。態度はでかいし。口も悪い!


あー......もう、こんな目にあうなら、留年覚悟で戻ってこなきゃ良かった。

それにしても、1.2年の時も今みたいな点数取っても、何だかんだ言いながら、進級出来てたのに、なんで今年はもう留年の危機なんだろ......

今までのツケがまわってきたのかな?



「おい!木更津!!......聞いてんの?」

ハッと我にかえって前を向くと、そこには史上最高に機嫌が悪そうな鈴木大樹の姿が......

やばい......考え事してて、全く気付かなかった......

ん?そういや、呼ばれてから、返事する前に空想の世界に入ったんだっけ?


まぁ......何はともあれやばい事には違いないか......


「なんで、返事しないのかな?木更津さん?」


あはは~......笑顔が逆に恐い......


「いや......あの......考え事してまして......」


と私が言うと


「お前でも、考え事をする時があるんだなぁ?」

などと言われ......

正直イラッときたけど、ここはグッと我慢した......